谷村思亜のさくらうた

桜の歌が毎年たくさんできます。  #短歌  #桜  #谷村思亜

2006年のさくらうた

桜咲く やさしい季節の 体現者


町中に 桜煙れる 四月一日


美しき 世界が生まる 桜咲く


薄紅は 言祝ぐがごと 桜咲く


風来る 桜のやさしき 花枝より


幸せは 幻じゃない 花吹雪


あら白や 桜の花と 昼の月
 

天と地の 間に永遠に 桜あれ


桜咲く 1年の幸の 込められて


花びらを 踏まないように ステップす


四次元に 桜吹雪の 舞いのあり


花影や 何とやさしき 影でしょう

 

頭上にも 足元にも花 桜散る


雪のごと 香り立ちつつ 桜散る


桜散り 花の次元を 通り抜く


桜散り 思いの名残りの 白い道


白く散り 緑と紅の 桜かな

 
桜咲く 願いかないし色形 夏秋冬を越えてゆききて


桜木よ 君のやさしさうつくしさ 報いられてよ 冬を越し身は


在るものと 見つめるものとの疎通には ただ喜びが 桜開ける


目の奥に 心の奥に世の奥に 桜は咲ける 永遠の深くに


桜木の 美しさには無垢がある 無尽蔵がある無限がある


生かしめよ 桜の咲けるこの刻に永遠に黄泉でも現世にでも


我の死へ 向かう旅路の両脇に 見果てぬほどの桜あれかし

 

風吹きて 花びらたちに襲われる やさしき香りやさしきめまい


四月には 花の香りがあふれてる スズラン水仙梅桜桃


落下する花のごとくに淋しさは 紺の間に間に降り積もりゆく