咲きいでし 桜に遊ぶ 小鳥かな
やわらかき 心をほどく 桜かな
現世の 憂さ忘れさす 桜花
冬の日に 雪降るごとく桜とは 世に天変を現しにける
桜花 そのやわらかさたおやかさ 汝の色は永久に麗し
遠く近く 優しき色の続きけり 春ぞうれしき一瞬の永久
何という色にこの世を染めにしか 桜よ桜 至善の花
桜木の 思いもかけぬその色は 春だけに見ゆ現世の愛
花宇宙 幾星霜の深き森 悲しみの向こうにきっとある場所
花の奥 どこまでも深く 遊ぶ鳥
花生まれ 美しき世も生まれける 重なり重なれ薄紅の色
青空に 突き抜けていく 桜かな
うれしさや 今日も桜の咲く景色 夢世界より許されし花
花宇宙 無限の白桃色の間に 三千世界の鳥は遊べり
花の色 祝福の色幸の色 全ての善を現しける色
永久の 白桃に咲く花の間を 夢見るごとく風は渡れり
桜木の 子どもになって永久に 花奥に奥に遊び行きたし
その色は 薄紅白桃桜木は 表し難き花の色かな
白桃に 白桃の陰重なりぬ 桜よ優しき微笑みの花
花天井 悲しき思い 取り去りぬ
花の雲 願いが一つ叶うなら 汝と共に永久にある事
その色は この世の色にあらざらん 一瞬の刻に咲く夢の花
天上の 愛を降らせて 桜かな
愛に満つ 心の丈の全きを 白桃色に花は差し出す
輝ける 光を乗せて白桃の 花は豊かにそこにありたり
白桃の 桜の国に分け入りて 分け入る事は我の永久
現世の 隠れおりたり秘密をば 顕現したり桜開ける
この世にも こんな善意があるんだよ 花咲くごとに気づかせらるる
花の雨 未生のごとき 永久がある
やわらかき 優しき花の告ぐる事 その色をただ信じればいい
永久に 永久に続け花の国 その色は天に続く道なり
年々に 一度限りに咲く花は 透明よりも輝ける色
行かないで 願いを花に唱うれば 花はひとひら我に落とせり
花落ちて 花は残せり 花の道
花揺れて 花奥より花降りしきる 一刻にある永久の色
名付くれば 至善の花のその色は 例えば久遠という名が浮かぶ
花の刻 永遠の時が ここにある
春色の花よ私もつれていけ 汝があるならばどこだっていい
深く深く 花ふところに入るらむ 銀色に花降りしきりいる
花次元 無限に花は降りつのる 薄紅に我包まれしおり
花降りて 天地桜の色に染む 止まれ私の時間よここに
目の奥に 花の景色の焼き付きぬ はかなき時よはかなき花よ
美しき時を名残りて花吹雪
薄紅に 優しく咲けるその花は 優しき思いを込めて散りゆく
さようなら 何万回も我は告ぐ 春万感の時散りゆきぬ
何処より 花降りおりぬ 町の春
茜さす 名残り桜の 疲れかな
日差すごと 花の季節の移ろいぬ 生きるとはそういう事かも知れない
青空に かき消えてゆく 桜かな
花の終 天に還りぬ 天の色
風吹けば 千秋楽の 花吹雪
花あとの 若葉の前の やわらかさ
若葉出ず 朝露ほどの 桜かな
花あとの 淡き桜に むごき雨
花終えて 凛と若葉の 桜かな
萌えいずる 若葉に残る 桜かな
薫風に舞い上がる名残り桜かな
花あとの 緑葉のすその 夢のあと