谷村思亜のさくらうた

桜の歌が毎年たくさんできます。  #短歌  #桜  #谷村思亜

2018年のさくらうた

さくらさくら 耐え得ぬものを耐えてきて 汝と会う日の信じ難さよ

豊かさは花色の奥の愛の意よ そを告ぐために花は開けり

花開く 固きつぼみのほころびて 世々を清むる意思ぞ生まるる

人よ見よ 愛の色なる花の色 切なきほどのやさしき色を

悲しみを救い尽くさんというごとく この春もまた花は生まれり

花の意のやさしく寄せ来る花の夜 無二なる救いの今ぞ世にあり

花の意よ この世になかった善なる意 我が絶望を慰撫するごとく

花の意のやさしき気配漂いて 四月の魔法に世々はかかりぬ

花開き 幻の刻現るる 幻色とは薄紅の色

やさしくてただやさしくて桜花 人は汝の真を知らず

花の声 花の気配の世にありて 花のやさしさ噛みしめている

花開き どこにもなかった花の色 見る度に目を開かされてる

あまりにもやさしき気配世にありて 人は知るのか花の心を

ささやいて花ささやいてほほ笑みぬ 地獄の向こうに天はありしと

花森の展ける今日のうれしさよ つらければつらい冬だったほど

花森という幻の美がありて 人は奇跡を体験している

やさしさの極みの花はこの春も 世々の悲しみ清めんと咲く

さくらさくら 称えても尚称えても 汝のやさしき愛は尊し

 

花よ花 揺るる豊かなその枝に 無限の善意込められている

花の門 この春もまた開かれぬ ただやさしかるただやさしかる

幻の国に永久なるその花は 現に一刻現れ出でぬ

ほほ笑んで花ほほ笑んで揺れにけり 我が全霊の憧憬の花

善意とは桜の咲ける薄紅の無尽の無垢の花であるなり

奇跡なる薄紅の花今日ぞ咲く 人生かしむるその美その善

薄紅の花はたわわに揺れながら 無尽の善意捧げ続けり

桜咲く 奇跡の今のこの時よ 越えられなかった冬を越えきて

薄紅の無尽の花のその奥に 無尽の善があふれいずれり

花よ花 汝の善は1年を生きる力を与えているのか

さくらさくら さやかに揺るる花色は 最も清き愛の色かな

さくらさくら 汝この世の主たれ 汝が意にそぐう者でありたし

花よ花 その麗しき花枝もて 全霊に善を放ち給へり

花よ花 汝永久なる故郷は 美しすぎて人には行けぬ

花慕う思い強くば強いほど この世にそぐわぬ者でありけり

さくらさくら いつまた汝と会えにけり 幾百年の思いなりけり

 

花よ花 永久に咲け永久に 人の願いはいつも叶わじ

花ある日 二度なき奇跡のこの時よ 夢見るごとき春の一刻

花よ花 永久を表すその色よ 善を信じていいのか桜

花よ花 世にも美しきその色よ 美しきものの世にぞはかなし

花よ花 この世にありしかこの夜も 何世経っても忘られぬ夜

桜とは世にも美しきその花を全霊の愛に咲いて見すなり

花国のはかなき色のあえかさよ 愛らしきものの世にぞはなかし

愛らしきその花色は全霊の愛に輝き愛を告げにき

花色は愛を表す色なりき 悲しきほどに全霊に咲く

桜花 無二にやさしきその花は 苛烈なほどに全霊に咲く

花色や 世には短きその色は 世に永久なるはなきを示せり

花色の切なきほどのやさしさは 豊かながらもはかなかりけり

花色のつかの間なりき一生は何世分もの思いを込めて

花よ花 その薄紅の花奥に我が魂を永久に匿え

花よ花 冬の終わりに咲く花は 世の終わりにも咲き誇るだろう

称えても尚称えても桜花 称え尽くせぬ花の色かな

 

花よ花 我が魂の故郷よ あふれいずれる永久の愛

花よ花 我が魂の最奥に永久に刻めよその美その善

さくらさくら 汝が咲けるこの季節この時だけに我は生きたし

さくらさくら はるけき色の薄紅よ この修羅の場に今しばしあれ

さくらさくら 永久の間に間の一刻に 至善至高の美を展くなり

花の色 その薄紅の神秘とは 豊かで清く深きその愛

花の夜 音なく散れるそのさまに 我は心の目を澄ませおり

花よ花 汝この世にある今よ 何世分もの願いの成就

花よ花 世にも稀なるその色は 世にも稀なる愛の色かな

桜花 あふれいずれるその愛を 惜しむ事なく人に注げり

雪崩たる桜の無尽の花びらはあふれいずれる愛の奔流

花よ花 あふるる愛の不思議とは 人の悲しみ悲しむがため

永久に忘れ難かる花の色 さくらさくらはるけき色よ

花よ花 その愛の色は現より 最も遠き色でありけり

ふくふくと桜は今日も愛の色 惜しむ事なく展き見せたり

どこまでもどこまでも咲け桜花 現を愛の色に染めてよ

 

はかなかるはかなかる色の薄紅は やさしい花の愛の色かな

つかの間の美しき花と見するのは 人世にあらじ天意なりけり

花よ花 永久にあってほしいもの これ以上やさしきものなどなくて

我汝 救い足りぬというように 花は無数の花を称える

花愛す心以上に桜花 大きな愛を返してくれる

憧れの愛の色なり桜花 永久を我と契り給へよ

あふるるは愛の意なりき桜花 人にほほ笑み人を慰む

日暮れれば紫に煙る桜花 汝の万化を見つめていたい

日暮れても吾と共にあれ桜花 我が魂は汝のものだ

願わくは散り給うなかれ桜花 汝の永久に我は棲みたし

さくらさくら 散りゆきおるか散りゆくか 汝の全てを我は肯う

美しきものほどはかなし桜花 汝の愛よ汝の色よ

桜花 この春も愛を咲き誇り 人の心を愛で満たせり

花の色 この上もなくやさしくて 人の望みの最上の色

桜花 この春もまたほほ笑んで 人の心に愛を残せり

散り桜 吾と遊んでよ永久に 別れの時も花は美し

散りゆけど散りゆけどまだ花ありて さくらさくら思いを残す

 

花よ花 汝この世にあと何度 汝の愛を教え給ふか

散りながら花は残っていてくれる 何に例えんその慈しみ

桜花 あともう少しと我に愛 届けてくれる愛深き花

はるかなる国に還るか桜花 はるかな国より愛を届けて

救いなき者いる限り花は咲く やさしき花の愛の荘厳

散りながら花はやさしくささやきぬ 我が愛いつも汝のそばにと

脆かりし人の心を知る花は 世にもやさしく人を包める

花の終 天地に淡い薄紅で 我を包みて歩ませ給う

やさしさよ 桜の花のやさしさよ はかなかれども豊かなりけり

さくらさくら 汝を追ってゆきたくて 肉を持つ身がうとましかりし

もうじきに汝を追って我も行く 花よ花よ我を忘るな

雪のごと 花は散るらん花の終 無二なる愛を人に教えて

ありがとう 散りゆきながら教えけり 花なる愛は世々にありしと

褪せながら遠のきながら花は告ぐ 汝を永久に吾は見守ると

花の愛 我永久に忘るまじ 全霊に咲き教えし愛を

花の終 消えゆきながら全霊に 永久の愛我に教えん

 

花の美は はかなかれども全霊に 面影残す永久の愛

名残り花 散りゆきながらその花で 人を包まん薄紅の愛

薄紅の色は天地に名残り花 ただやさしかるただやさしかる

花よ花 汝を引き止める術はなく また吾を置いて消えてゆくのか

薄紅の花よ最愛なる花よ 我を連れゆけ汝の国へ

花よ花 かすかに花の名残りつつ やさしき愛の面影残す

花の終 花消えれども聴こえてる はるかなる花の遠き呼び声

面影を残して花の消えゆくも 花との絆決して絶えまじ

花の終 吾はまた独り残されし 花の残像胸に残りつ

花色の夢を見ていた花の時 またも夢へと還ってゆきし

花よ花 名残りの花を降らしめて やさしき思い枝に残せり

まだかすか 名残りてくれる桜花 さくらさくら永久の交歓

はるかなる花の呼び声聴こえてる 汝の思い決して忘れじ

薄紅の花の思いに埋もれたし さくらさくら最愛の花

花のあと 寂しき我の足元に 何処より来れりひとひらの花

ゆっくりとさよならを告ぐ桜花 やさしきものとの別れはつらい

 

花のあと やさしき面影残りけり 夢への通いじ細くなりゆく

花国へ かすかに門は開かれて 我を導け我を導け

まだ名残る花は交通手形なり 花の国への花の国への

花びらは雫のように名残りたり 我を誘えよ迷いなく行く

花よ花 私の声が聴こえるか 遠く去りゆく汝の気配

花のあと 風の間に間のあちこちに 踊っているよ別れの花が

花の終 最後の花を降らしめて 我を包まん永久を契りて

花冷えの日に花に別れ告げに来ん 花国への門閉ざされにけり

花国へ道は閉ざされけりにしが やさしき気配名残りたりけり