谷村思亜のさくらうた

桜の歌が毎年たくさんできます。  #短歌  #桜  #谷村思亜

2002年のさくらうた

桜咲く 聞こえる頃の 別れかな


愛という言葉を君からもらいし日 桜薄紅 雪柳白


角曲がり 現る桜は 春の色


桜並木 そろって立ちぬ 春の精
 

夕日陽に むらさきになりぬ 桜花


小さな木も 春を誇りし 桜かな
 

世も夜も 桜のありし 喜びや


桜樹の やさしい色の 木陰かな


夕焼けの 淡き色なり 桜花


桜花 赤子のように さざめきぬ


川桜 菜の花と手を つないでる


知りおるか 桜汝(な)が咲き 色うらら

 

桜並木 白天井に 鳥の声


組みし手に ひらり一枚 桜散る
 

遅桃の 紅色に白し 散り桜
 

蝶のように 桜ひとひら 車の街に


暮れの里 山すそ白し 遅桜


どれほどの 善意を込めて咲きぬるか 不思議よ桜の 色も姿も


耳をなでる 風よ桜の花の香よ 春美しと 明るき日差し


幻に 戻りし術か 桜散る


城跡は ここにありしと 山桜


たまり水の 一面に桜 敷かれいぬ


桜散り 車の街は 花畑

 

桜散り 道路に花の つむじ風


朱鷺色の 夢に見たような夕焼けや 残り桜の 花の向こうは